イラン料理記#4 ハーブのポロウと魚

2024年3月20日(水)晴れ 通り雨 1403年のノウルーズ、モバーラクです。 春分の日がノウルーズ(新しい日の意)で新年を迎えるイラン。今回はノウルーズに決まって食べられるハーブのポロウと魚料理です。魚には特に料理名が無く、そのまま「ハーブポロウと…

Esfand 1402

イラン暦1402年エスファンド月16日 これは本当に東京の冬なのだろうかと思うような雨天が続く近ごろです。ひょっとすると春に向けた雨なのだろうか。家の中で過ごすぶんには、外で雨がしのつく様子を見ているのも良いものだと思えるようになったのは、(精神…

Azar 1402

イラン暦1402年アーザル月6日 ある日の朝、寝ぼけながらわたしの頭の下に腕を滑り込ませた夫の鼻から、小鳥の鳴き声のようなピイという音がかすかにしていた。順番に体調を崩して、しばらくのあいだ別室で寝ていた。ふたたび同じベッドで寝るとなった日は空…

Aban 1402

イラン暦1402年アーバーン月8日 窓を少しすかして(窓を「すかす」って方言らしい?)、ふかふかの布団にすっぽり包まれて眠るのが心地よい時期になりました。 枝上の緑の寝床 لانهُ سبز روی شاخه おにぎりを買って公園でピクニック、緑のどんぐりを見つけた…

イラン料理記#3 レンズ豆のポロウ عدس پلو

2023年7月22日(土)晴れ(これは料理した日) 今回はシンプルなポロウです。すごくシンプルなのに、レーズンのアクセントが味に楽しさを加えてくれる(と思っています)。派手さはないけど、イランのおばあちゃんが作ってくれる日にはすごく喜んだ記憶があ…

Mehr 1402

イラン暦1402年メフル月12日 ここ数日でめっきり朝晩は冷えるようになりました。あんなに待ち焦がれていた秋は、一瞬で夏を押しやってやってくるものなのでしょうか。 食べたもの/作ったもの ・フォカッチャ 夫と一緒に捏ねて焼いた。パンやお菓子作りを一…

Shahrivar 1402

イラン暦1402年シャフリーヴァル月13日 楽しい出来事が多かったひと月。今は夢から覚めてぼんやりとその夢を思い出しているような気分です。 夏の祝祭 今年もいつものチーズケーキで祝ってもらった。買ったばかりのイタリアのテーブルクロスが、ティーカップ…

Mordad 1402

イラン暦1402年モルダード月15日 日が暮れても付き纏うような暑さにうなだれる日々です。この週末から短い夏休みで出かけるので、それだけを心の頼りに過ごしています。 出かけた記録 ・絨毯のクリーニング 2018年にイランで買った絨毯を初めてクリーニング…

Tir 1402

イラン暦1402年ティール月23日 ここ数週間ずっと眠くて眠くて、昼間は起きていられるけど夜は以前より早く眠気が襲ってくる。寝つきがいいのはよろこばしいことだけれど、よく夢も見る。日本昔ばなしとか民話が見たい/読みたいと思っているのも、無意識に現…

Khordad 1402

イラン暦1402年ホルダード月18日 風呂上がり、ベランダにPCを持ち出してブログを書いています。雨が降り出すまでと思っていたけど、少し前から降っていたみたい。梅雨時期、ご自愛を捗らせるべき季節の到来。せめて家の中にいるときは、少しくらい雨を愛でて…

Ordibehesht 1402

イラン暦1402年オルディーベヘシュト月10日 旅仲間の友人と集まって旅にまつわる色々な話をしてから、今年もどこかに行けるだろうかと、そんな想像ばかりしている。雑事にまみれた日常を離れて、自分が心地よいと思える土地で過ごす日を持つことが叶ったら。…

Farvardin 1402

イラン暦1402年ファルヴァルディン月14日 1402年のノウルーズ、モバーラクです。今年は暖かくていろんな花が早く咲き出している気がします。東京と地元と、近所で見られる花の種類や開花時期のちがいが、なぜか新鮮に感じられました。 春の祝祭 三月は、なん…

Esfand 1401

イラン暦1401年エスファンド月14日 朝目が覚めて、頭上のカーテンを少しめくり窓の外に広がる空を見ると、春だなぁと思う日が増えてきました。季節によって、空の色が違って見えると気づいたのは、大人になってからかもしれない。 移ろう北陸の天気 日が差し…

Bahman 1401

イラン暦1401年バフマン月16日 サラーム、2023年。子供の頃は時間が経つのが遅く感じられて、自分のせっかちな部分はいつもそれに腹を立てていたように思う。早く時間が経ってどういった日がきてほしいと思っていたのかは、もう覚えていない。仕事をしている…

イラン料理記#2 イラン式スパゲッティとナスのトルシー ماکارونی و ترشی لیته بادمجان

2023年1月28日(土)晴れ 前回の料理記から4ヶ月も間が空いてしまいました。もっと、こう、普段の生活の中でさらっと作りたいのですが、まだそこまでは板に付いていないようです。今年は月一で作りたいぞ、イラン料理。 今回は材料も揃えやすい、作り方も簡…

Dey 1401

イラン暦1401年デイ月 年末年始のどたばたをやり過ごして気が抜けて、ほんの少しのんびりするだけの気持ちだったのに、あっという間に時間が経っていた。本当はもうデイ月は終わっている。昨年末は特に食欲がバグってしまっていて(本当にバグという言葉でし…

2022年感謝祭のアメリカで買ったもの

2022年のアメリカ旅行記、食事編です。 ブラックフライデーセールの恩恵はあったりなかったり。ちょうど円安がかなり進んでいた時期だったし。 お菓子、食材 外国へ行くと市場やスーパーマーケットに行くのが好き。陳列の仕方が日本と全然違ったり、そもそも…

2022年感謝祭のアメリカで食べたもの

2022年のアメリカ旅行記、食事編です。 わたしは別にアメリカの食文化について何か語れるほどの知識があるわけではないので、個人的な感想と印象と思い出を書き連ねていきます。 アリゾナにて ・メキシカンダイナー 空港に到着して家へ向かう道中、グランパ…

Azar 1401

イラン暦1401年アーザル月15日 少しの間アメリカに行っていました。最後に行ったのは2017年だったから五年ぶりということになる。その間、あちらに住む夫の家族にもいろいろな変化があって、今年の春くらいから久しぶりに顔を見せにいきたいねぇという話をし…

Aban 1401

イラン暦1401年アーバン月15日 前はきちんと西暦での毎月の月末にブログを更新するぞと思っていたんだけど、ここ数ヶ月は気づいたら月をまたいでいることばかりで、でもイラン暦のその月内に投稿できればいいやという感じで自分にやさしくしています。朝晩は…

Mehr 1401

イラン暦1401年メフル月8日 最後に書こうと思いますが、イランで起きていることで、毎日頭の中が騒がしくて気持ちが休まらない日々を送っています。どうして世の中はこうも苦しくて静かに暮らせないのだろうか。 今月は雨の日が多かったですね。家でのんびり…

イラン料理記#1 セロリの煮込み خورشت کرفس

2022年9月18日(日)強雨 留学中にホームステイしていたお宅で、おばあちゃんに時々イラン料理の作り方を教えてもらっていました。帰国後も、年に数回は自分のために作っていたのですが、改めて記録を取ることで、自分の人生に入場してきたイラン料理たちを…

Shahrivar 1401

イラン暦シャフリーヴァル月13日 労働から解き放たれようとするはかない試みをハイライトでお届けします。写真ばかりですがお許しくださいね。 海、海、海な夏休み 連日ドライブして山や海を見て魂を解放した感がある夏休みだった。本当に、わたしの魂は身体…

Mordad 1401

イラン暦1401年モルダード月22日 この記事を書いている今、もう八月の夏季休暇も終えてしまい東京に戻って腑抜けになっています。七月はあまりの暑さにうなだれてほとんど外出していないな。さっと振り返りたいと思います。 ・金沢すいか スイカが大好きで、…

Tir 1401

イラン暦1401年ティール月10日 この熱気の束縛から解き放たれたい、それしか考えられないような外気温に参ってしまっています。もちろん家の中では冷房をつけてはいるのだけど、暑さのせいで外出を控えるというのはなんと口惜しいことか。それでいて、冷房が…

Khordad 1401

イラン暦1401年ホルダード月10日 早起きしてベランダで紅茶を啜りながら読書をしたり、手洗いの洗濯を溜め込まずに済ませたり、部屋に風を通したり、そういう生活をきちんとやっている感が出ることをするとなんとなく気持ちがいいけど、きちんと生活しなくて…

Ordibehesht 1401

イラン暦1401年オルディーベヘシュト月29日 少し遅くなった今月のブログ、誰か覗きに来たりしていたのかな。ここを見に来てくれている人に対してはささやかな親愛の気持ちを感じています。みなさん、お元気ですか。 神保町の地下ロシア、世界のブックデザイ…

Farvardin 1401

イラン暦1401年ファルヴァルディン月7日 1401年のノウルーズ、モバーラクです。15世紀の始まりです。毎年毎年冬が好きだ、春の訪れはわたしを憂鬱にさせるなどと言っていますが、今年はなんだか気分が違っていて、春の薫りを乗せた風が頬に触れるのを感じて…

Esfand 1400

イラン暦1400年エスファンド月9日 スターチスってピンクや紫の色が濃い部分は花弁ではなく萼なんですって。ペルシア語でکاسه、直訳すると椀、確かにね。色鮮やかなたくさんの萼の中から、小さな白い花弁が少しだけ、遠慮がちに現れては咲いて消えていった。 …

Bahman 1400

イラン暦1400年バフマン月10日 地元で雪を踏みしめて、東京で雪の降る街を見下ろした一月。雪を踏んだときの「ギュッギュッ」という音が大好きです。 雪の白さ、重なる緑の数、変わりゆく青と灰 海沿いにある実家に年末帰ると見る景色。 大晦日に一人で海へ…