いつもはひと月の記録を書くけど普通の週末をどんなふうに過ごしたか記録に残してもいいかなと思い書いてみた。
土曜日、眠りが浅かったみたいで何度も二度寝を繰り返した。起きたら9時前だった。ぺっちゃんを病院へ連れて行く予定だったので慌てて起きて用意をする。先週からどうも肉球の間の毛が黒くなっている。汚れかと思い洗ってみるも落ちないので病院で診てもらうことにした。
通っている病院の先生は頼もしい。獣医だけど人間の病院でもこんな先生に診てもらえたら安心するだろうなという感じがする。結果は趾間皮膚炎で分泌液が出ている可能性がありそうとのこと。消毒液をもらい様子見となった。待合室で見かけた他所の犬猫もかわいかった。猫を飼うということについてまた別の記事で書きたい。
正午くらいに帰宅して、お昼ごはんは冷麺を作った。大阪の食道園の冷麺を食べたいなとぼんやり思う。満腹で苦しくなって夫と横になっていた。普段は腕枕なんてしてもらうことはないのに、ひんやりとした二の腕に顔を乗せていたら気持ち良くなってそのまま寝てしまった。夫は昼寝のことをナップナップと言う。
目が覚めて掃除を始める。ほこりは敵だ。掃除を終えてスーパーへ水を買いに行く。夕飯はどうしようかと話しながら、少し歩いてサンドイッチを食べに行こうかとなる。買い物袋を置いてまた外へ出る。途中野良猫を見かけた。知らない紫色の花が咲いていた。なんという名前だろうか。お店の近くにある、そんなに狭くもない公園へ入ると一気に空が広がる。高層ビルも電線も見えない。土と草と木の香りがする。
お店は閉店してしまっていた。二人で嘆きの声を上げる。本当に、嘆き、という感じの声だった。仕方ないのでケンタッキーへ入る。最近食が細くなっている。
帰りも同じ公園を通る。ちょうど夕暮れ時で空が薔薇色に染まっていた。スケートボードをしているグループが目に入った。何人かは石段に腰をかけていて音楽を鳴らしている。背景は赤く染まった空。これが「エモ」ということでしょう？
公園を抜け切る頃には日はほとんど落ちてしまっていた。はるか昔、月の明かりだけが頼りだった頃はどんなふうだったのだろう。樹に囲まれたエリアは真っ暗だった。帰りにも野良猫を見かける。
日曜日、朝食をとったあと本を読んでいたら眠くなってきたので自室のベッドに転がった。隣の部屋から夫が何かしている音が聞こえてきた。衣替えをしていたらしい。クリーニングに出さないとなぁ。今日は何も予定がないはずだった。Twitterにも予定のない日曜日、とつぶやく。天気も良くない。
しばらくぼんやりとテレビを見てから適当に昼ごはんを作る。このままだ気持ちが滅入りそうな気がしたので出かけたいと言ってみる。水辺を散歩しようということになった。歩きやすい格好、をテーマに着替える。いざ外へ出てみると雨が降っていた。また嘆きの声。なんだかついていない。自分のわがままで夫の休日を台無しにしたくないなと思い、散歩はやめてお茶だけしに行こうかと提案するも散歩しようとの返事。電車に乗って適当な駅で降りる。
外濠を左回りにしばらく歩いた。雨はもう止んでいた。鵜っぽい鳥が一羽でたたずんでいた。市ヶ谷からお濠の内側に入って紀尾井町の方へ向かう。坂を下り上智大学の高い塀を見上げながら道を歩いた。東京は起伏のある土地が多い気がする。
オーバカナルでお茶をする。夫は初めて来る店では中の様子を静かに観察する。その様子はまるで猫みたいだ。レモンタルトとアイスティーを頼んだ。夫はアメリのプディング。映画のタイトルとしては知っているけれど、プディングのエピソードを知らない夫が「アメリって何？」と訊いてくる。そういう設定なんだよと説明すると「何かの食材かと思った」とのこと。知らないことを知らないと言える純粋さが彼の良いところだと思う。
お店を出て赤坂見附から電車で表参道へ向かう。傘を持っている姿が間抜けに思えるほど晴れている。COSへ入ったが欲しかった服は売り切れていた。ここはきちんと入場制限をしている。それからアクネで気になっていたスラックスを試着する。サイズで悩みそうなので品番だけLINEで送ってもらうことにした。とても軽快なメッセージが届いた。
ちょうど夫が修理に出していたレッドウィングのブーツを受け取った。アメリカで買って20年以上履いているらしい。ティーネイジャーの夫にも会ってみたかった。デュヌラルテでグルジアのヒンカリみたいな形をしたパンを買う。電車に乗って帰路。帰りの電車も空いていた。
髪の伸びた夫がお団子ヘアにしていたけど猫っ毛だからお団子が小さすぎてかわいかった。
