Farvardin 1404

 イラン暦1404年ファルヴァルディン月の記録

 

イラン暦の新年、1404年のノウルーズでした。正月飾りであるハフト・スィーンは数年用意できていないけど、西暦の3月になるとやっぱりノウルーズのことが気になりなんだかそわそわする。ファルヴァルディン月13日は、スィーズダ・べダルと呼ばれる、ピクニックをして家の外で過ごす習慣がある。イランに住んでいた年は、山の麓に開発された地区にアパートがあったから、そこからおばあちゃんと二人で歩いて小川が流れる自然豊かな場所へ行き、ハフト・スィーンの金魚や若芽を自然に返した。おじいちゃんは身体を大事にして遠出の散歩はしなかった。そんなわけで、13日ではなかったけれどピクニックをして過ごしたり、ノウルーズだからと友人を招いてイラン料理を作る機会があった。

 

ピクニックと筍の日

夫の提案で千葉県柏市のあけぼの山農業公園へドライブとピクニック。花をテーマにしたお出かけガイドブックの中で、この時期はチューリップが見頃だと知ったらしい。わたしがどんな花が好きか話すと、「オミはチューリップが好き」「オミは薔薇より椿が好き」と呟きながら覚えてくれることが心の底からうれしい。

それぞれが好きな具でサンドイッチを作り持っていった。わたしはツナとハム、キャロットラペにレタスときゅうり。夫はそれらにマヨネーズを入れたり卵を加えたもの。

色によって満開のチューリップとそろそろ花も終わりかけのものとがあった。この一帯だけ特別長閑で、チューリップ以外の花も見たり近くのお寺も参拝する。この日は直売所で筍とグリーンピースを買うのも目的だったので、点在するいくつか直売所も覗くと、筍が安いと喜んでいる他のお客さんがいた。

原っぱにシートを敷いて寝転んでいると、女性の悲鳴と「蛇よ!!」という声が聞こえてきて、そちらのほうを見ると細めの体をした蛇がいた。その女性によると蛇が出る日は雨が降るらしい。確かにその日の遅くには雨が降る予報だった。観光客だろうか、若い男性がどこかから持ってきた竿でその蛇を持ち上げては投げ飛ばすことを繰り返し、その行動の理由が全く理解できなかった。連れの女性が怖がっていたのでそれをおもしろがってからかっていたのだろうか。

あまりの長閑さに心が緩み、夫と二人、来年もまた来たいねと話す(二人の間の遊びで、インターネット上の流行の言葉をふざけて使うのだけど、このような場合は「リピあり」と言っている)。秋はコスモスが見られるらしい。

 

 

遊んだり

・イラン料理の会

イラン周辺地域に関心のある女三人の集い、今回は我が家に来ていただきイラン料理を一緒に食べてもらった。作りながら多いかなと心配したけど、ほとんどなくなってありがたかった(わたしもたくさん食べたし)。メニューはセロリの煮込みとバスマティ、インゲンと肉のポロウ、シーラーズサラダとオリーブのハーブ・ザクロ和え。成城石井で見かけたイラン産ザクロジュースがおいしかったので、このような会のときにはまた買う。

事前準備で、買い集めたハーブをちぎって量る作業とそれらを油で炒める作業が個人的には楽しかった。

食事をしながら歯や肌の美容の話、それぞれの家庭の話、旅行の話など話題があちこちに行くのがいつも楽しい。何しろ関西出身の二人は話がおもしろすぎる。

手土産でいただいたポルトガルの卵ケーキ、中身がとろとろだった

 

 

・ピクニックとお茶の会

この時期にしては気温が高かった日、パニーノや焼菓子を買い集めて公園でピクニック。どちらも初めて行くお店だけどとても好きな味だったので、夫も連れて再訪したいと思っている。

持ち寄った茶葉とお湯で野外茶会が開催されるのも楽しい。この日は家からタンカンを持っていった。近所の青果店はなぜか柑橘の種類が豊富に置かれている。他のグループとけっこう近い距離になったピクニック会場では、お隣の赤ちゃんと目を合わせるのも幸せな時間だった。

ピクニックから再び散歩へ移動し、道中のユキヤナギをそれぞれが写真に納め、友人おすすめの花屋へ。外庭も店内も、どこを切り取っても素敵な光景になるお店で、花以外にも家具やオブジェ、フラワーベースなど気になるものがたくさんあった。花弁のないガーベラとスイートピーを一輪ずつ買って帰り、家のオレンジ色のガラスの花瓶に飾った。紫とオレンジの組み合わせが好きだ。

花屋のあとには友人宅へ移動してラテを淹れてもらったり(小さなショットでコーヒーが苦手な人間も飲みやすかったです)、赤子に似た抱き心地のぬいぐるみを抱かせてもらったりした。

友人がカメラで撮ってくれた一枚、お気に入りのシャツ

 

・雨の日のティーパーティ

散歩とカレーの約束をしていた日、雨予報だったので友人がおうちへ招いてくれた。大丈夫だよと言っていたけど出社の疲労と喉風邪気味だったのでありがたかった。家に行く前に案内してくれた古書店二軒がどちらもよく、近所にこんな本屋があることがうらやましい。目に留まった、水上勉『土を喰ふ日々』を買い、友人は小さな草花の図鑑を買っていた。その記憶が残っていたのか、家では先の本とポケット版野草図鑑を並べて置いている。

話に聞いて写真で見ていた二つの植木(他にも鉢があったけれど)と、こちらも噂に聞いていた、味があるけどしゃんとしてもいるティーポットを実際に見られてうれしかった。

出会ってまだ数年の仲だけれど、最近は、自分比で肩肘張らず見栄も張らずぼやっとした自分も見せられるようになってきた気がしてますます居心地がいい。この日も何も喋らず窓の外の大きな木が葉を揺らす様子を二人とも眺めている時間があった。

 

 

食べたもの

・好きな中華

はじめて食べたワンタンがつやつやで、控えめにかけられたタレは辛いけれど遠くの方に甘さも感じる不思議なおいしさ。ここの料理はどの皿もつやつやという表現が似合うのは、各テーブルの中心を照らすように設置された照明のためもあると思う。同じくはじめて食べる唐揚げも、一緒に炒められた朝天辣椒という丸々とした唐辛子の華やかな香りが移っいておいしかった。

メニュー帳の見返しにパンダがいる

 

・南青山 やんも

かなり久しぶりのやんも。いつもは丸の内のお店へ行くけど、この日は青山で用事があったのでこちらへ。炭火で焼かれた魚はおいしい。変わらずおいしいけれど、食事をしながら思うところもあったので次も来るかは少し迷う。

 

・神保町 ルシ

急遽神保町で一人で時間を過ごすことになった夜、好きなお店もたくさんあるエリアだしと散々迷ったけどオープンした噂を聞いていたルシへ。ミールスを食べるにはおなかの余裕がなかったので、写真で見て量が控えめそうに見えたプーリとマサラのセットに。ところが想定の縮尺と違いかなりの量があり驚く。サラダやココナツのチャツネ(これすごく好き)で休みつつ食べたけどかなり苦しくなった。メニューには、プーリの他にもパラタ、バトゥーラをはじめパンの種類が色々とあったので、次回はそれらとチャツネだけを頼むのもいいかもしれない。

 

・渋谷 VIRONのクレープ

夫と一緒に久しぶりのクレープ。甘さや食感的に、これも一人では食べ切るのが苦しいと思うようになってしまった。次は一口もらうだけにしよう。それにしてもクレープを持つ写真を撮る夫の手元のかわいいことよ。

 

・朝ごはん

メルシーベイクのチョコレートグラノーラは夫も食べられる味だったので、牛乳を入れてチョコレートミルクのように楽しんでいた(わたしはかたい食べもの好きなためそのまま食べる派です)。出張パン屋で買ったドーナツ、マグカップとともに○が揃っていた。

大きな無花果が入ったパン、ゴマのパンとチーズのパン。

今年も送られてきた福岡県のブラッドオレンジ。

 

・お菓子とお茶

きのね堂のシーズン最後のチョコレートサンド二種、ヘーゼルナッツの方の風味が特に好き。easeのタルトは林檎。

出社のお供に持参したおやつは、気分も上がるように見た目もかわいいものや特別好きなものを、ということで無印良品のクマのビスケットと関口ベーカリーのゴマのショートブレッド

丸八製茶場の季節のほうじ茶と、京都のGMTで紅茶、静岡の鈴木茶苑の紅茶とほうじ紅茶。

 

・自炊

冷凍庫にあったシーフードをかき集めて作ったらアサリが大量になってしまったパエリア。

 

氷見うどんに茹でたキャベツと豚肉、新玉ねぎを乗せてコチュジャンベースの辛いタレ。

 

ブラッドオレンジの皮を取っておいてジャムに。今年からジャム保存は少量小分けにしたいと思っていたのを実行。Weckの小さい容器を三つ買った。

 

読んだもの

 

 

着ていたもの

外見に関数するコンプレックスだらけなので自分の写真はほとんど撮らないけど、かわいい服を着たときはやっぱりうれしいので撮ることもある。

 

 

花の記録

近くにあるのに入ったことのなかった椿園に思いついて行ってみた。実家の庭にもある乙女椿の花弁がぎゅっと詰まった様子が好き。蕾の姿も丸まった小鳥のようで愛らしい。他には、いっとう好きな花こと射干の開花を確認してうれしくなったり、朝の散歩で見かけた花や、花単体というより光景として心惹かれたときの写真。

 

 

 

ぺっちゃんに枕を奪われた朝、その日は一日すごく眠くてふらふらだったけど、見返してみると愛おしさが極まる。

 

 

定例ティーは冷たいのと温かいのと二度行けた幸せな月。

 

胸が苦しくて仕方ないとき、ストレスかもと思った直後にそういえば揚げた芋を二個も食べたんだったと気づく。朝通勤電車で気持ちが悪くなるのも、朝早く起きるゆえの低血圧のせいかもしれない。こうやって辛さを自嘲で吹き飛ばすことも時には必要と思ったりする。乗り越え方はそのときどきで変えればいいと思うので。キリンジの自棄っぱちオプティミストを聴いてみて。